さて、前回から水生昆虫のお話をしていましたが、少し振り返りながら水生昆虫というものを概観してみようと思います。
水生昆虫を飼育する一番のロマンはその珍しさです!
もともとタガメをはじめとする水生昆虫は全国各地で普通に見られる虫でした。
それが今日なかなか見られなくなった背景には、人間の生活体系の遷移に伴う自然環境の変化です。
少しでも農薬等が入り込んだ水では生息できないからこそ、現代では希少な存在となってしまっています。
そんな水生昆虫を育てていると、その背景に日本の原風景も描かれ、水槽の中に時間的遠近感を感じられます。
さて、そんな水生昆虫の飼育は他の昆虫の飼育方法とは一線を画します。
場合によっては熱帯魚の飼育環境の方が近いのかもしれません。
次回から本格的に飼育環境の構築方法について解説していきますが、
最後には野生の水生昆虫を採集する心得まで突き詰めてみたいと思います。
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