フード繋がりという事で、今回はフードに関する困った犬の行動についてお話しします。
皆さんは「フードアグレッシブ」という言葉をご存知ですか?
フード=食べ物
アグレッシブ=怒る
つまり、食べ物を前にすると凶暴になる。という事です。
私のもとにも今までに2件ほど、このフードアグレッシブでお悩みの飼い主さんからの相談がありました。
ネットで調べていても意外と多いこのフードアグレッシブ。
原因と対処法を一部ですが書いておこうと思います。
【症状】
フードを前にする、食べている最中、食べ終わった食器に
触ろうとしたり近づくと、唸る、吠える、噛むといった行動をとる。
【原因】
・パピー期に十分なミルクや離乳食が貰えず、食べ物への執着が過度になった。
・俗に言う主従関係やしつけの一環として、無理やり食べ物を横取りしたせいで執着が増した。
全て上記の原因とは限りませんが、この2つが多いように思います。
パピー期の場合、出産後を犬に任せきりにして仔犬の管理を怠ったり、小さいサイズに無理やりしようと十分な食べ物を与えない事により、飼い主の元に渡った後、食べ物を確保しようとやっきになっています。
そして、最悪なのがしつけと称した人間の略奪。
「食べ物を横取りして犬が怒らなければ、人間が主人であると犬が思っている。」という何ともおかしな事を謳っている本や訓練士さんがいますが、よーく考えてみてください。
あなたが空腹のときに、目の前に大好物を出され「好きに食べてね」と言われ、食べ始めたらいきなり「やっぱりダメ!」と取り上げられたらどうですか?
普通、怒りませんか?私は怒ります!!
しかし、この素直な行動を犬がすると人間は「人間をナメている!!」と逆ギレするんです。
可笑しいでしょう?自分のご飯くらいゆっくり自分のペースで全部食べたいじゃないですか。
【対処法】
まず、しつけで食べ物を取り上げるのは止めましょう!!
手から食べられるのであれば、手から少しずつあげるのも効果的です。人間の手は「取り上げる手」ではなく、「フードが出てくる良い手」という印象をつけましょう。
食べている間、近づけないのであれば、無理に近づく必要はありません。近づきたい場合は、怒らない位置から数センチずつ目を合わせずに近づいていけるようにしましょう(期間は距離にもよりますが1週間~1か月を目安に)。
食べ終わった器を下げる時に怒る場合には、おもちゃやオヤツ等で別の場所に誘導し、器から犬を遠ざけてから回収しましょう。
始めは器が見えなくなる位置まで遠ざけ、少しづつ近い場所でも回収できるようにします。
また、器に興味が無くなるまで置きっぱなし(空であること)や、器を使わずに床にばら撒きも良いと思います。
フードアグレッシブでお困りの飼い主さんがいらっしゃいましたら、参考にしてみてくださいね。
あ、無理は禁物なので、必ず実行する際にはトレーナーさんに相談してその子にあったやり方を見つけてもらいましょう!
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