読者の皆さま、
明けましておめでとうございます。本年も「ぺっとの根っこ」しつけ担当のベンパルをよろしくお願いいたします。
さて、年明けからはどんどん犬のしつけに関しての記事を書いていきたいと思います!!
そこで一つ、皆さまにちょっとご理解しておいて頂きたい事があります。
私の中で「しつけ」というのは「訓練」とは別物です。
何か技を覚えさせたりする「訓練」ではありません。
では、どういったものが「しつけ」なのか。
これから記事を書いていく中で、これを読んだ飼い主さんたちに少しでも「しつけ」について考えて頂けたら、そして答えを見つけて頂けたらと思います。
《仔犬の社会化 1》
仔犬といってもベビー期からジュニア期まであるわけですが、今回はベビー期(生後0日~3か月頃)に大切なしつけの事をお話しします。
「産まれて0日なのにしつけが必要なの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、動物社会では産まれたその瞬間から動物としての生活がはじまります。
自家繁殖(譲渡、販売、頭数などにより許可が入ります。)をされたことのある方は分かると思うのですが、仔犬は産まれたすぐからミルクを飲むために必死に戦いだします。
人間から見ればモゾモゾくねくねと母犬のおっぱいを探しているだけに見えますが、仔犬たちは必死です。
思うように動かない手足をジタバタさせ、他の兄妹を押しのけ、より沢山、より長くミルクが出るおっぱいを探しだし勝ち取らなくてはなりません。
この戦いに負ける=成長が著しく遅れる=最悪「死」 だからです。
人間が手を出せない自然界では自然淘汰として、この死を受け入れなければならないのですが、家犬、つまり人間と共に暮らす犬たちにはこの競争での死はかなり縁遠いものになっています。(奇形死や病死は別)
家犬の場合、人間が側で見守り、母犬が行き届かない世話を代わりにしてくれるからです。
ミルクがいつも飲めない仔犬がいれば、一番最初に一番ミルクの出るおっぱいに連れて行ってもらえるし、足りなければ粉ミルクで補充もしてくれる。
離乳食になってからも、それぞれの仔犬にそれぞれの器で、他の仔犬に盗られることなくお腹いっぱい食べられる。
しかし、この手助けのおかげ?で後の食欲や物欲に多大な影響が出てしまいます。
通常は、ミルクも離乳食も他の兄妹と「死」をかけた争いを勝ち抜き奪っていくもので、そこで「生」に対しての「欲」を覚えていくのですが、人間がかいがいしく世話をすればするほどこの「欲」が薄れていきます。
そして、新しい飼い主さんの手に届くころには「偏食癖」や「無気力に見える」仔犬が出来上がるのです。
ちゃんとしたブリーダーさんではこういうことも視野にいれ、健康状態に問題がなければ兄妹犬たちとの自然な争いをわざとさせるように育てています。
(無料画像集より)
昔の先人たちは言いました。「三つ子の魂、百までも」
赤ちゃんの頃の生活は死ぬまで癖付きますよ!というお言葉なのですが、まさに犬にも言えるわけですね。
産まれたばかりの時にはミルクの奪い合いという場面で俗に言う上下関係というものを学習していきます。
その後、母犬の興味、オモチャの奪い合い、行動範囲などなど、精神面や体力を鍛えていくことで社会化を進めていきます。
今回はここまで!
次回もお楽しみに~☆
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