※今回の記事には動物の殺傷場面が多く含まれております。動物の殺傷場面に嫌悪感などを持たれる方は閲覧をお控えください。
猟期が始まって間もなく1ヶ月が経とうとしています。少しは興味が出てきましたか?「鷹狩」と一言で言っても様々な手法があります。これは法律の他に使う鳥などの特性や性格なども考慮して行う必要がありますが、愛鷹にベストな手法を見つけると今後の鷹狩の楽しみがまた増えていきますよ。今回は鷹狩のいくつかある手法をご紹介したいします。
一般的な鷹狩
日本で一般的に行われている鷹狩は拳にはめた専用のグローブにとめている鷹を飛び出した獲物に向かって放ち獲物を捕らえるものですが、隠れている獲物を捜索するの大変根気がいります。しかし、獲物の捜索にも複数やり方が存在します。
1. 鷹匠自身で勢子棒などを持って獲物を捜索
これは、獲物の隠れていそうな草藪や水路に鷹を据えた鷹匠自身が侵入し自分で棒で叩いたりして獲物を追い出す手法です。一人でやるので気づかないうちに獲物が逃げてしまうことも多々あります。
2. 勢子を使う
勢子というのは「追い立て役」のこと。たまに海外の動画等で横一列に勢子が並んでウサギを追い立てたかで狩るというものもあります。
3. 鷹以外の動物を使う
一番多く用いられるのは人間よりも遥かに優れる嗅覚を持つ猟犬を使って獲物を発見する方法。猟犬に捜索させキジなどが隠れてる藪の前で一時停止したかのようにピタッと動きを止めます(ポイント)その後鷹匠の合図または自身で追い立てることにより飛び出した獲物を鷹で捕獲する。
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このような動きが鷹狩には向いているとされることから一般的な鷹狩に使用する猟犬はイングリッシュポインターやセッターなどのポイントドッグが多いです。
その他にフェレットを使ってアナウサギを追い出す方法もあります。アナウサギの巣穴に訓練されたフェレットを送り込みそれに追い立てられたアナウサギが別の穴から逃げ、待機していた鷹がアナウサギを捕獲する方法です。
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残念ながらアナウサギは日本には生息しておらずこのやり方は日本では一般的ではありません。地上をよちよち歩くフェレットには攻撃しないのに飛び出したウサギには攻撃を仕掛ける。しっかり訓練されてますね。
これで、獲物の発見や追い出し方はなんとなくわかりましたか?では、次に鷹狩の手法。一般的な拳から直接獲物に飛ばす他にグループホーキング。セルフハンティング。カーホーキング。などの手法があります。
1. グループホーキング
1羽ではなく複数の鷹を同時に飛ばして獲物を捕獲する方法。自然界でも普通に群れで行動するハリスホークなどで行うのが一般的ですがオオタカやイヌワシでもグループホーキングは可能です。いきなりグループホーキングを行うのではなく鷹同士が敵ではないとの認識が必要とされます。事前にお見合いが必要ということですね(笑)
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2. セルフハンティング
鷹匠の拳から獲物に向かって飛び出すのではなくあらかじめ高台などにとめておいて鷹自身の判断でアタックを仕掛け、獲物を捕獲するスタイル。一般的に人間よりも鷹が真っ先に獲物の存在には気づくので発見が早い点では有利です。しかし、日本の法律では指定された狩猟対象鳥獣以外の捕獲は禁止されているためそれ以外の動物が飛び出した際鷹匠の判断で静止が掛けづらいのが難点です。
3. カーホーキング
文字通り車で行う鷹狩のこと。走行中の車内から道路付近にいる獲物に向かって鷹を投げる手法です。カラスやムクドリなど比較的人間と近い場所で生活している獲物に対して有効です。車を怖がりませんから。横付けされた車からいきなり鷹を出す奇襲作戦とでもいいましょうか。※日本でのカーホーキングは法律違反の可能性が極めて高いため絶対に行わないでください。
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この様に鷹狩とは言ってもやり方はたくさんあります。今日紹介したのはほんの一部です。まだまだ調べればたくさん出てきますよ。まだまだ猟期は始まったばかりです。ご興味のある方はお近くにお住まいの鷹匠さんを訪ねてみてはいかがでしょうか。
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