先月号で狂犬病について少し分かっていただけたかと思います。
さて、人畜共通感染症には狂犬病だけでなく、まだまだ他にもあります。
今回は寄生虫による感染症を紹介したいと思います。
注!大変お見苦しい画像がありますので、お食事中などにはご覧にならない事をおススメします
【おもな人畜共通感染症】
・レプトスピラ症
感染ルート:感染動物の尿中に出た病原体が水や土を汚染。これに接触することにより感染。
人での症状:発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐、出血、黄疸、腎不全
・パスツレラ症
感染ルート:感染動物に噛まれたり、愛犬などへのキスなどによる直接感染。
人での症状:局所の疼痛、発赤、腫脹
・ブルセラ症
感染ルート:流産胎児や羊水、胎盤、牛乳やそれを使った加工食品などから接触または摂取による感染。
人での症状:悪寒、発熱、頭痛、筋肉痛
・ライム病
感染ルート:感染動物の血を吸ったマダニにより感染。
人での症状:輪郭の明瞭な紅斑、関節炎
・トキソカラ症(病原体:犬回虫)
感染ルート:感染虫卵の摂取。
人での症状:発熱、筋肉痛、小児では視力低下もみられる
・糞線虫症(病原体:糞線虫)
感染ルート:汚染地域に生息する第3期幼虫のけい皮感染。
人での症状:下痢、粘血便
・犬糸状虫症(病原体:犬糸状虫(フィラリア))
感染ルート:感染動物の血を吸った蚊による感染。
人での症状:咳、発熱、胸痛
・瓜実条虫症(病原体:瓜実条虫)
感染ルート:感染幼虫をもつノミの摂取。
人での症状:小児や免疫力が低下している場合消化障害がある。
・疥癬(病原体:ヒゼンダニ又はアカラスと呼ばれる)
感染ルート:感染動物との直接接触。
人での症状:皮膚の痒み、丘疹
・ノミ咬症(病原体:イヌノミ、ネコノミ)
感染ルート:汚染された動物への接触。
人での症状:強い痒み、発赤
・皮膚真菌症(俗にいう水虫など)
感染ルート:感染動物との直接接触。
人での症状:頭部や手足の皮膚の円形紅斑、小水疱
(無料画像より添付)
どうでしょう、皆さん思ったよりたくさんあったのではありませんか?
しかし、これはあくまでもほんの一部です。
そして、これらは混合ワクチンやフィラリアの投薬などで簡単に防げるものばかりです。
国による法律では狂犬病の予防しか義務付けられていませんが、愛犬や自分の家族などを守るためにも、できる予防はしっかりとしておきましょう!!
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