バックナンバー(もっと見る)

2016年10月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" もしもの時の人口蛹室。 猫かぶり…

2016年8月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" 犬に良くない意外なもの 活餌あげ…

2016年7月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" フードアグレッシブって? 梅雨時…

ぺっとの根っこ

2014年10月号

元・広島市安佐動物公園飼育員福永年博さんにインタビューしてみた

2014年10月10日 14:16 by masataka_mano
2014年10月10日 14:16 by masataka_mano

 1年前に宮島観光で早朝2時間だけ降り立った広島県にやって参りました。こちらに、広島市安佐動物公園でずっとゾウ一筋で勤め上げられたかたがいるとのご紹介を受けまたまた早朝に広島入り(汗

 本日は 福永年博 ( ふくながとしひろ )さんへインタビューしてきます。

 

福永年博さんとボルドーマスティフ

 

−−−福永さん、既に分かりきっているとは思いますが・・・好きな動物はなんですか

 ゾウね。アフリカゾウ。

 

−−−やっぱり。聞くまでもなかったですね(笑)動物園飼育員になったキッカケを教えていただけますか

 当時、動物園が新設されるから試験受けてみないかと言われたんだよね。柔道しよったんやけど、警察からスカウト受けて警察の試験受けてくれって言われたけど動物園の試験日と同じ日やったから受けなかったね。小学校卒業する時から動物園の飼育員になりたかったし。

 

−−−警察官よりも動物園飼育員だった訳ですか。なんか分かります。動物園の仕事ってすごく大変そうなイメージがありますが実際大変ですか

 日々の世話とかはもちろんだけど動物園の大きな役目としては発信の場。その発信方法を考えるのには苦労したね。日々、みなさんにどう動物の事を発信していくか。その方法を常に考えていた。手話を覚えてゾウの説明をやった事もあったよ。


20歳の頃の福永さん。この時から既にゾウの飼育員。 


−−−手話ですか?なんでまた手話を

 友人に聴覚障害者の方がいてその方に指導してもらった。来園される方の中にも聴覚障害者の方がいてその方達のためにもゾウの説明だけは出来るように頑張った。盲導犬を連れた方も来られるので今後は点字表記もしてもらいたいなぁ。

 

−−−来園者からすると気づきませんが色々工夫されたんですね。

 他の職員の方には情熱を持っている方がいるけどなかなか実行に移すまでが大変。大人の事情です(笑)

 

−−−なるほど。ちなみにずっとゾウの飼育担当だったとお教えていただきましたがどれくらいの期間ゾウ担当だったんですか

入ってから定年までだから約41年間だね。

 

———41年間!?長いですね。当時から飼育していたゾウ全部覚えてらっしゃいますか

 もちろん覚えてるよ。全部で7頭受け持ったかな。今はタカ(♂)とメイ(♀)とアイ(♀)ってアフリカゾウが動物園にいるよ。

 

−−−これだけの頭数のアフリカ象を担当したというのは珍しいですよね?

 そうね。41年間ずっとっていうのは日本じゃ他にいないと思いますよ。

 

−−−ここまで聞いておいて失礼かもしれませんが、そこまでゾウの事を詳しく知らないんです・・・ゾウについて詳しく教えてください。

 アフリカゾウは♂で約5t♀で約3.5~4t餌は干し草・根菜・リンゴなど一日約100kgも食べるんですよ。多い子だと130kg水は200L!寿命は約7~80歳日本の飼育最高記録は約50歳飼育個体の平均寿命は平均20歳って所かな。

 

−−−本来の寿命に比べて飼育個体の平均寿命が短いですね

 やっぱり閉鎖空間とか人の目が常にあったり何かとストレスがあるからね。それに同居ゾウとかとの小競り合いや事故などもあるから。

 

−−−なるほど、そんなゾウをサポートして上げるのも大事な飼育員のお仕事ですね。飼育員として長年勤め上げられた福永さんですが飼育員として嬉しかった事はなんですか

 毎日ゾウがいる事が嬉しかったよ。特別ではなくその日常が好きだった。

 

−−−ゾウがいる日常ってのもなかなか普通の人には味わえない特別な日常ですね。では、辛かったことや大変だった事は

 辛いのはやっぱり動物の死だよね。さっきのゾウの寿命の話もだけど、寿命全うしとらんのに若くして死なせるっていうのはやっぱり飼育技術の未熟さというか、死なずに済んだ方法もあったんじゃないかと考える事が多かったね。当時は施設とかの問題もあったから全部自分だけの責任って訳ではなかったけど・・・ちなみに今、広島市動物園にある象舎は私が監修してます。ゾウ達の住み心地としてはまぁ、まずまずって感じかな(笑

 

−−−ゾウ達にとって快適さを追求してあげて尚且つ来園者にゾウを観てもらうのって両立が難しそうですが、福永さん監修の象舎なら安心できそうですね。お仕事を勤め上げた今としては今後はどんな感じで過ごしていきたいですか?

 今は、動物達が軽く100以上いるんだけど

 

−−−え?100以上!?

 うん、ペットが犬やらポニーやらオウムやら100以上いるよ。犬は大体50位かな?

 

たくさんのペットと毎日を過ごす。 

 

−−−犬が50・・・確かにたくさんいる(たくさんの犬に囲まれてインタビュー中)

 まぁ、そんなペット達と仲良く暮らしていきたいね。毎日の世話が大変やけど餌代も月○○万円くらい(大金過ぎて書けません)

 

たくさんの犬の中ずっと私をについてきてくれてたチワワ。 


 まさしく動物漬けの一生を生きて来られている福永年博さん。奥様も現役広島市安佐動物公園の飼育員大型インコ担当だそうです。これまでもそしてこれからも動物と共に歩まれる福永さん。その福永さんの長年勤められて来られた広島市安佐動物公園に是非遊びにいってみませんか?

 

 

−−−−−−−−−−動物園情報−−−−−−−−−−

広島市安佐動物公園

広島県広島市安佐北区安佐町動物園

電話番号082-838-1111

ホームページ 広島市安佐動物公園公式ホームページ

開園時間 9時〜16時(入園は16時まで)

休園日 木曜日(祝日は開園)・12月29日〜1月1日

関連記事

響灘ビオトープに行ってみた。

2016年5月号

猟師 牧裕晶さんにインタビューしてみた。

2015年12月号

ドゴ・アルヘンティーノブリーダー原田さおりさんにインタビューしてみた

2015年11月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2016年10月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" もしもの時の人口蛹室。 猫かぶり…

2016年8月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" 犬に良くない意外なもの 活餌あげ…

2016年7月号

ペットとの暮らしを提案する"ぺっとの根っこ" フードアグレッシブって? 梅雨時…