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ぺっとの根っこ

2014年8月号

テレメトリーシステムのお話

2014年08月09日 21:03 by masataka_mano

 猛禽類を飼育する上での醍醐味と言えば。そう!フリーフライト。

現在飼育されている猛禽類の飼育者の多くはフリーフライトをしている。または、憧れている方がほとんどだと思います。種類的にフリーフライトが困難な鳥を除けば、フリーフライトを行う事は鳥たちにとって精神的・身体的にメリットは大きいです。

 

そんなフリーフライトを行うにあたってここ数十年で急激に鷹匠の間に普及したのがテレメトリーシステム(以下テレメ)。

 

 テレメとは、猛禽類に装着する発信器とその発信器から出る電波を受信しフリーフライト中に行方不明になった猛禽類を捜索するために使用する道具の事を指します。

 

この発信器(スカウト)の周波数は216.055MHz

今や世界中のFalconer(鷹匠)の間では必需品と言っていい程普及しておりフリーフライトをさせる場合には装着するのがマナーになっています。

 

私個人としては、フリーフライトを行うのであればテレメを必ず装着するようにと、強く勧めています。

しかし、日本でテレメ一式を揃えようとすると

発信器・中型種向け約2〜4万円

受信機・約10〜30万円

装着具等・数千円

結果、合計数十万円の出費となり、フリーフライトはさせているけどテレメは付けていない。という方も多いです。

「昔はそんなものなかったからそんなハイカラなもんに頼らなくていい!」と、言われる方も居られます。

たしかに、言いたい事はよくわかります。ただ、本当にそれでいいのでしょうか?

もし、大事な大事な愛情を込めて何年も仕込んだ鳥が何かの拍子に姿を見失ってしまったら・・・?

「そんな甘っちょろい訓練してるから見失うんだろうが!?」

確かにそうかもしれません。ただ、鳥との間にしっかり信頼関係を築いてかつ、しっかり訓練もしておりベストな状況だったとしても鳥を見失う可能性があります。動物に100%はないのです。

 

 行方不明の大まかな原因として

 

・  調整ミス

 体重調整のミスや管理ミス等の人為的なものです。が、十分に起こりえます。鷹狩中の獲物を追いすぎて見失うのも人為的ミスと言えます。


・  急な突風や強風

 フリーフライト中に予想しない強い風が吹いて来た場合鳥自身も制御が効かず山を越えてしまった・・・なんて事もよく聞きます。


・  野生動物の襲撃

 フリーフライトは基本屋外で行います。と、いうことは野生動物と接触する機会は十分あります。その野生動物は陸からなのか?空からなのか?海からなのか?どこから現れるかは想像もつきません。彼らの襲撃からとっさに避けた鳥も追跡されれば逃げるしかありません。(場合によっては反撃する)そうなるとパニックになる鳥も多いかと思います。そのまま森やビル群の中へ・・・なんて事もあり得ます。

 

 結果、鳥自身が鷹匠との間に固い信頼が出来て戻ってきたい状況でも

意志に反して戻って来れない。という事も十分あり得ます。

そんな状況で役に立つのがテレメなのです。

 

発信器を装着するために使用する「鈴板」

 

発信器を装着するために使用する「テールピース」

 

テレメから発信される電波を受信し捜索するのですが操作に多少の慣れを要するため事前に使い方の練習をしておくといいでしょう。

 

マーシャル製発信器スカウトとトラッカー製受信機トラッカークラシックのセット。

上の写真のような指定の周波数のみでしか使用できない限定的な物になるが、捜索に関しては上位機種と相違ない低価格帯の受信機もある。(発信器とセットで約10万円)

これらテレメ用具の購入はそらたかHP←こちらから

 

 これらテレメは発信器から出る電波を追跡するので電波自体の強さや遮蔽物等で捜索距離がメーカー公称値より短くなります。

 現在の電波を追跡するタイプの他にGPSを使用し専用端末やスマートフォンを使用し世界中どこでも捜索が出来るタイプもあります。が、日本ではまだ普及しておらず2014年現在での使用は現実的ではない。

 

 最初に言った通り、テレメは高価な買い物になります。

しかし、大事な鳥を失う事を考えれば決して高い買い物ではないと思います。

テレメ自体を装着しているからと言って100%発見できる訳でもありません。

普段から使い方を練習し、鳥をしっかり訓練する。

コレが鳥をなくさないための大事な事です。

あの時、テレメさえ付けていれば・・・と、後悔だけはしたくないものです。

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