気がついたら年の瀬ですね。
昆虫のメインシーズンは終わりましたが、気にせずマニアックな昆虫トークをしていこうと思います。
今回はナナフシ!
なかなか育てたことがあるという人は少ないはずなので、簡単に飼育方法をまとめていきます。
まずは飼育環境について。動かない虫と思われがちですが、夜になると意外と動き回ります。一晩で数十メ-トル以上移動する事等、彼らにとって何でもないようです。
と言っても、飼育するにあたって何メ-トルもの巨大なケ-スを用意する必要はありません。普通に一般家庭で飼育するには、幅20cm奥行き20cm高さ30~40cmあれば、4~5頭飼育できます。最も理想的な物は、プラケ-スの大きなものを、蓋が側面になるように置けば良いでしょう。
極度の乾燥に弱いのですが、通気の悪い環境にも弱いので霧吹きは、1日2回程度して下さい。
次に餌について。一般にドングリの成る木の仲間や、サクラ・ヤナギ等を主食としていますが、意外と何でも食べているようです。特にフヨウ科の植物の葉は、結構好物のようです。
飼育するに当たっての条件は、栽培し易い・年中葉が有る・入手し易い等です。私個人の飼育経験からすると、この条件に当てはまる植物は、バラとハイビスカスです。これらは、冬季でも日当たりの良い窓辺に置いておけば十分に生育しますし、葉が無くなってもすぐに新芽が、出てくる強健な植物です。そして、あまり知られていない繁殖について。
ナナフシには、雄が居ないといわれていますが、ごく少数存在します。地域や、種によって同数の存在も確認されているようです。基本的に、雌のみで繁殖すると思って戴いてもよいでしょう。これを単為生殖といいます。
飼育していて、成虫で十分に栄養が行き渡っていれば、勝手に産卵します。産卵と言っても、卵をばらまくようなかたちですので、ケ-スの下に溜まった糞と見間違えないように気を付けて下さい。
飼育していて、成虫で十分に栄養が行き渡っていれば、勝手に産卵します。産卵と言っても、卵をばらまくようなかたちですので、ケ-スの下に溜まった糞と見間違えないように気を付けて下さい。
因みに卵は、3mm位の大きさです。
ナナフシなんて、なかなかマニアック度が高くて、飼育しようと思うとゾクゾクしますよね(笑)
なかなか見つけにくい虫ですが、最後に入手方法について。と言っても、雑木林に行ってみると、意外と多く生息している事に気付きます。しかし、よく見てみないとなかなか発見できません。彼らの擬態は、生物の領域を越えているといっても過言ではないでしょう。
採集するには、雑木林沿いの山道で、岩肌やコンクリ-ト面を探せば、希に居ます。他に、山間部の民家付近に植えてあるフヨウ科の植物に付いている事が多くあります。葉っぱや枝の間をじっくりと調べてみて下さい。
変わった虫ほど奥深い!
是非とも不思議な虫の世界を堪能してみてください♪
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