世界には非公認の犬種を含め700~800種類もの犬種が存在するといいます。そんなたくさんの犬種メジャーなものはチワワやプードルなどはよく見ます。しかし、ドゴ・アルヘンティーノという犬種ご覧になったことのある方はいるでしょうか?今回は、謎に包まれたドゴ・アルヘンティーノのブリーダーの原田さおりさんにインタビューしてきました。
ぴんきーハウス代表 原田さおりさん
---原田さん、早速なんですがドゴ・アルヘンティーノっていう犬種について詳しく教えてください。
ドゴ・アルヘンティーノ(以下ドゴ)は約100年前にアルゼンチンの医者が闘犬を作る目的で作られた犬です。しかし、ドゴの作出時にイングリッシュ・ポインターを交配させたことにより猟欲が開花し闘犬からイノシシやピューマを相手にする猟犬としての作成に変更になりました。彼らの住むアルゼンチンには野生のピューマが生息しておりそれらの野生動物から家を護る番犬の位置付けもあるそうです。なので、家族が好きで外敵を受け付けない面も持ち合わせています。
大分県の県境、福岡県の広大な土地の中にピンキーハウスはある。
---なるほど、名前の通りアルゼンチン出身なんですね。しかし、この顔どっかで見たことあるような。
彼らは作出段階で様々な犬種がかけ合わせてできた犬種です。グレートデン・ピレニーズ・ボクサー・ブルドッグ・ブルテリアなど、12犬種の血が入っていると言われています。
ぴんきーハウスに入るとすでにドゴがお出迎え。見かけによらず人懐っこい。
---あっ!やっぱり!ブルテリアです。なんか面影ありますよね。しかし原田さん、なぜこのドゴの飼育を始めようと思ったのでしょうか
元々はドゴの真っ白な容姿に惹かれたのがキッカケです。あとは、他の犬種以上に飼育が難しいところでしょうか。見てお分かりの通り猛獣をも倒すことのできる猟犬です。場合によっては危険を伴います。その危険を感じるからこそ身を引き締めて飼育に取り組むことができるんです。
いざドゴを目の前にするとなかなかの迫力に圧倒されてしまうかもしれない。
---なるほど、他の犬種も簡単に飼育できるわけではありませんが確かにドゴの飼育は簡単ではなさそう・・・
初代のドゴが8年前くらいに我が家に初めてきました。最初はペットとして飼っていたんです。当時はゴールデンレトリバーや小型犬のブリーダーをしていたのでドゴのブリーディングにも関心が出てきてドゴのブリードを始めました。
---ドゴの繁殖って一度に何頭くらい生まれるんですか
多い時で10頭以上は生まれますね。生まれたてのドゴは普通の子犬です。でも、親がこんな巨体なので踏み潰しなどの事故も考えられるので他犬種以上に気を使います。
---子犬が生まれる時って体重はどれくらいなんですか
だいたい500g程度ですね。で、成犬になるとオスで45~55kg。メスで30~40kgにはなりますね。
---しかし、ドゴだけでもこれだけ気を使いそうなのになんかいろんな犬が目に入るんですが、原田さんは何頭犬を飼育しているんですか
大型犬10頭・小型犬8頭・猫3頭合計21頭ですね。
現在も、ドゴ以外の犬種のブリードも手掛ける。前日に生まれたばかりのチワワの子犬。
---サラっと言いましたけど多いですね。これだけの頭数お仕事も含めて管理するのは大変そうですね、大体の1日のスケジュールを教えてください。
毎朝8時くらいにここに来て午前中は片付けや犬たちの運動をさせます。(自由運動や散歩)で、お昼前にご飯を食べさせます。お昼からはトリミングのお仕事をして夕方からまた運動をさせ日が沈む頃に夕食を食べさせると同時に寝室に入れて帰宅します。
ドゴ以外にもピットブルなどもいる。彼らもいかつい顔をしているがなかなか人懐っこく愉快な犬には間違いない。
---犬漬けの1日ですね。その食事に関してなんですが、ドゴの食事って1日にどれくらい食べるのでしょうか
大体1日に750g程度ですね。少ない子でも400g程度は食べますね。
---多いですね!ウチのポインターでさえ300gなのに。。。なかなか飼育は大変そうですね
ドゴには本能があるので、その本能が対犬や対人にならないようにしっかりコントロールをしてください。犬同士の喧嘩も要注意です。彼らは雌犬のヒートの匂いなどに反応して突然スイッチが入ったように喧嘩を始めることがあります。止めるのも大変です。これは事前に防止ができます。喧嘩をさせない努力が必要です。
---色々苦労は絶えなさそうですがなんとも楽しそうですね、そんなドゴと過ごしてきてどうですか
この子たちの存在が私の生きている源。前の話でもわかるとおり誰でも飼育が簡単にできるというわけではありません。だからこそ自分がドゴ達に必要とされているんです。最初はペットでしたが今はこのドゴの本能である対猪に興味が出てきて、猪への本能を追求しています。
---ドゴの飼育を検討している方に注意して欲しい点などありますか
この犬種に興味があるという人は多いです。でも、知識をネットだけとかでしか収集せずに足も運ばずに電話やメールだけで済ませる方がいます。ぜひ、ドゴに興味のあるお客様には見て触ってドゴが実際どんな犬なのか体感してもらって決めてもらいたい。どうしてもブログなどではいいことを多く書くことが多いです。実際に会って裏話などを聞いてきてください。それくらい覚悟のいる犬種です。
---原田さんありがとうございました。
実は僕も数年前から数頭のドゴに会ってきました。成犬から子犬から。確かに簡単に飼育に踏み切れる犬種ではないことはわかります。しかし、それでも飼いたい!という強い気持ちがあれば飼育は十分に可能なはずです。しっかり知識を身につけ、終生飼育の覚悟ができるのであれば飼育をしてみるのもいいかもしれません。ちゃんと飼えばドゴ以上に魅力のある犬種はそうそういないかもしれません。
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ぴんきーハウス
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